長野県の酒が一堂に集合!「長野の酒メッセ」を楽しもう

長野県の酒が一堂に集合!「長野の酒メッセ」を楽しもう
長野の酒メッセは、長野県の日本酒のほとんどの銘柄に出会うことができる日本酒の祭典です。80近い酒蔵が一堂に会するこの催しをより楽しんでいただくためのポイントをお伝えします。

〝長野の酒メッセ〟とは

〝長野の酒メッセ〟とは、長野県内の酒蔵が一堂に会する催しです。各酒蔵のブースには、それぞれが誇るフラッグシップの銘柄や王道の代表銘柄、あるいは季節商品など、複数の銘柄が並び、来場者は、それらのなかから好みの日本酒を試飲できるのです。通称「酒メッセ」と呼ばれるこの催しは、毎年4月の大阪会場を皮切りに、5月は東京、10月は長野で開催され、20歳以上の方ならどなたでも入場できます。入場料(2020年は2000円)を払ったら猪口と、会場の見取り図がついた日本酒一覧の冊子を受け取り、会場へ。エリアごとに酒蔵のブースが並ぶメイン会場のほか、利き酒コーナー、日本酒の直売コーナー、酒器などの販売コーナーなどがあり、お土産もさまざま選べます。

酒メッセには楽しむコツがある

ずらりと並んだ酒蔵や銘柄を前に、「何を飲んでいいのかわからない」あるいは「端から飲んで途中で酔っ払ってリタイアしてしまった」という感想などをよく耳にします。それもそのはず、全国2位の場数を誇る長野県。80近く出展する蔵が、たとえばそれぞれ5銘柄ずつ出せば、それだけで400銘柄、すべて飲むことは不可能です。より楽しく好みの銘柄に出会うためには、いくつかのコツを押さえて参加するのがおすすめです。

試飲の方法で変わる酒メッセ

好みの日本酒に出会うためには、まず、酔いすぎない試飲の方法が大切です。注がれた日本酒をすべて飲み干すのではなく、少量だけ飲むか、あるいは口のなかで味わうだけにとどめ「吐器」に出しましょう。蔵元や蔵人の前でそんな…と思う必要はありません。そもそも長野県の日本酒を比較しながら味わってもらうのが目的なので、吐器に出すのはむしろセオリーなのです。

猪口に酒を注いでもらったら、まずは色を確認します。日本酒は無色透明と思われていますが、かすかに琥珀がかっている場合もあり、色で熟成の様子がわかります。次は香り。香りを記憶するコツは、たとえば「イチゴに似た香り」というように、自分の知っている香りと結び付けて覚えること。そうやって目と鼻で確認したら、いよいよ口に含みます。甘口・辛口といった既存の物差しにとらわれる必要はありません。「スッキリとしている」「味わい深い」など、自分なりの表現に置き換えるのもいいでしょう。少しずつ、たくさんの銘柄を連続して試していくと、それぞれの違いがわかってきます。最終的には蔵や銘柄にもとらわれず、あくまでも自分にとって好みなのかまで判定できれば、これからの日本酒選びに役立つはずです。

テーマを決めて、めぐりましょう

「なにを飲んだらいいのかわからない」という初心者の方や、知っている酒蔵やお気に入りの酒蔵だけを巡ってしまい「新たな出会いができなかった」という日本酒好きの方にも、共通しておすすめするのが、テーマを決めることです。たとえば「酒米」。金紋錦だけ、美山錦だけというように酒米で酒蔵をめぐると、酒米の特徴のほか、同じ酒米でも味わいが異なるものも多いので蔵の特徴も見えてきます。「大吟醸」「純米酒」など、スペックにこだわる方法も。手頃な価格帯の「普通酒」だけを試飲して自宅用の好みの1本を見つけるという人も。逆に、この機会でなければなかなか飲むことができないハイスペックな日本酒を少しずつ試飲するというのも、酒メッセだからこその楽しみです。ブースでお燗をつけてくれる酒蔵も増えました。お燗に合う日本酒を探すのも一興です。たとえば「木曽エリア」と地域を限定し、普段、自分が足を運びづらい地域の日本酒に重点を置くのもひとつです。

長野県独自の「長野県原産地呼称管理制度」認定酒もチェックしてみましょう

できれば開場時間より少し早めに出かけ、配布される冊子を眺めてテーマや銘柄、酒蔵を設定するのがおすすめです。普段、これだけの種類の日本酒を〝比べる〟機会はそうそうありません。テーマをもって比べることで、より好みの日本酒が見えてくるはずです。

酒造りの思いに触れる

酒メッセでは蔵元や蔵人と直接、話ができることも大きな魅力です。蔵人を取りまとめる杜氏自ら説明してくれる蔵もあります。「なにを話せばいいのか…」と、物怖じすることはありません。まずは率直な感想を伝えましょう。造り手にとっても消費者の声に直に触れることは貴重な機会なのです。製法にまつわる専門的な話も面白いものですが、お酒はあくまで嗜好品。どんな日本酒を目指しているのか、普段はどんなつまみを合わせるのかなど、仕事のことから日常までさまざまな話を聞くのも楽しいものです。造り手の思いや人柄がわかってくると、より日本酒が、あるいは特定の酒蔵が好きになるというのは自然なこと。日本酒を深く知るということは、人を知るという側面もあるのです。ただし、後ろに並んでいる人がいたら長い話は禁物。多くの人で混み合う酒メッセ、譲り合いながら楽しみましょう。

酒メッセの体験を日常へ

帰り際に、直売コーナーで気になった銘柄を買って復習すれば完璧

好みの日本酒に出会ったら、ラベルを写真に収めておきましょう。多少酔っていても写真が覚えてくれているので、改めて購入する際にも役立ちます。簡単なメモを取っておくのもおすすめです。難しい言葉や専門的な言葉は必要ありません。自分があとから思い出すことができる、自分なりの言葉で良いのです。酒メッセで得た知識や体験を、次の日からはじまる日常に生かさない手はありません。写真やメモをもとに、さっそく酒蔵や酒販店に出かけましょう。

酒メッセの当日にみつけた好みの日本酒が直売コーナーで販売していれば、ぜひお土産に購入して、今度は自宅でどんな料理に合うのか試してみましょう。料理とあわせることで日本酒の楽しみはさらに広がります。もし販売していなければ、直売コーナーのスタッフに写真を見せて「この日本酒が好みだったんだけれど…」と相談してみるのもいいでしょう。スタッフは、長野県内で酒販店を営むみなさん。確かな銘柄をアテンドしてくれるはずです。

会場によって違うラインナップ

酒メッセは毎年、大阪会場(4月)・東京会場(5月)・長野会場(10月)の3カ所で開催されますが、それらすべてが同じ銘柄をラインアップするかというと、実は3会場で微妙に違います。その理由は開催されるタイミングにあります。4月の大阪会場では、その年のしぼりたての新酒がメイン。5月の東京会場では新酒に加えて春らしいかすみ酒や生酒、ややアルコール度数を下げてスッキリと飲みやすくした夏酒が並びます。そして秋に開催される長野会場ではひと夏を越えて熟成させた秋の酒、ひやおろしが目立つようになるというように、会場によって個性が出るのです。季節に寄り添い醸され、熟成される長野県の日本酒だからこそです。少し足を伸ばして、遠くの会場にもお出かけください。

※2020年の「長野の酒メッセ」開催スケジュールは、新型コロナウィルス流行の影響で変則的になっています。中止・延期の情報も含め、スケジュールについては当サイトで随時お知らせしてまいります。